入院する子どもの家族を支える「ミールプログラム」

子どもが入院する際に、特に重い病気の場合は家族が何日も付き添うことになりますが、入院患者である子どもには病院食が出る一方、家族には食事が出ないことがほとんどです。
そのため、家族には精神的、肉体的、さらには経済的にも負担が伴います。
今回取材をしたのは、付き添いの家族に手作りの食事を月に一回くらいのペースで無償で提供する「ミール・プログラム」です。
この「ミール・プログラム」の活動を行っている「認定NPO法人 キープ・ママ・スマイリング」の理事長、光原ゆきさんに、この活動をするに至った経緯について伺いました。
「認定NPO法人 キープ・ママ・スマイリング」の理事長、光原ゆきさん
「私自身の長女、次女ともに先天性の疾患を持って生まれてきたこともありまして、子どもたちの入院と一緒に私自身も泊まり込んで過ごしていたという経験があります。
私自身が付き添っている中で、やっぱり一番つらかったのが『ご飯』だったんです。
付き添う親にはご飯が出ないのがほとんどですので、本当に毎日、売店やコンビニで買ったものを隙間の時間に食べていました。
やっぱりコンビニって割高だったりするので、他のお母さんたちの中には自分の食費を削る方も多かったです。
そこでこのような、食べられない、眠れない、長期になると体を壊すという過酷な環境を何とかしたいなと。
この環境をより良くすること、そして今付き添っている方を応援することをやりたいなと思って、団体を立ち上げたのがちょうど10年前です」