90代で出会ったゲイの友人

 2022年の秋、長谷さんはある男性と出会いました。東京在住のボーン・クロイドさん(65)です。
ボーンさんは日本人の母とアメリカ人の父の間に生まれ、中学生のときに自分がゲイであることを自覚しました。

 今は障害者就労支援施設を運営するNPO法人の代表を務めています。テレビ番組で長谷さんのことを知ったといいます。ボーンさんは頻繁に長谷さんの自宅を訪ねるようになり、95歳の誕生日を一緒に祝ったり、食事に行ったりするような仲になっていきました。

 長谷さんは「同じゲイの友達と出会うことはもうないと思っていた。まるで奇跡や」と話します。ボーンさんにとっても30歳離れた長谷さんは特別な存在でした。

ボーン・クロイドさん「ゲイとして最後まで生きたい。私もわかってくれる人たちとつながって死んでいきたいと思います。長谷さんは何か行動しないと人生って変わらないということを教えてくれている。先を行くロールモデルなんだろうなと思います」