「自分の好きなことを自由に表現できる。」
「現実にはあり得ないようなことが出来たり。」
「いろんな絵のストーリーを考えたりできるのが。」
「自分の描きたいもの、好きなものを見る人に伝えることが出来るのが魅力かなと思います。」

絵を描くことが大好きな20人。
高校生の可能性を広げるのが、部活動の在り方です。

伊達高校。
保原高校と梁川高校が統合され、去年4月、伊達市唯一の県立高校として、スタートをきりました。

美術部は、自分の表現を追求しながら、地域の活動にも積極的に参加しています。

佐藤先生
「震災の後に復興支援活動のような形で活動していた時期もありますし、得意な美術を活かして、地域のお役に立てるとかそういった活動も大事だなって思ってますんで、積極的にいろいろなイベントに参加して活動しています。」

そのひとつが「がれきに花を咲かせようプロジェクト」
震災で荒んだ街に花をえがいてきました。
それは、多くの人の心を動かしました。

その後も、絵本の製作や地元企業と連携と活動の幅が広がるばかり。
伊達高校の描く絵は、この地方を明るく照らします。

そんな伊達高美術部は、常に明るく、話し声が飛び交います。

スタッフ
「すごく楽しそうにお話しながら描くんですね。」
生徒
「ワイワイやった方が楽しいです。」
「つっかかって出てこないときとかあるから、聞きながらやったりとかの方が助けてもらえる。」

酒井さん
「美術って一人で作品に打ち込んで、絵に対して一人で考えて積み上げていくものだと思っていたんですけど、たくさんの作品を見て、いろんな人と話をして、お互いに作品を向上させていくっていうところがあって。楽しいです、やりがいがあって。」

芸術は、個性が優先されがちですが、伊達高校の部員は志をひとつにした、ワンチーム。互いに刺激し合い、自分の表現に磨きをかけていきます。

寺島さん
「ザクロって割れるじゃないですか。その割れた時に閉じ込められていたザクロたちが、解放されて飛び立っていくみたいな。」

志賀さん
「動物が描きたくて、その中でもシカがカッコいいなと思ったので描きました。まだ描けていないところもあるんですけど、色の足し具合とかも色々いて例きたいなって思ってます。」

佐藤さん
「もともと骨の絵を描こうとは思っていたんですけど、その時に前の作品が牛の骨だけだったので、今回は人間も一緒に描こうかなみたいな感じで。」

この日は、部展に向けた作品制作の真っ只中。
自分の好きなものを表現し個性を輝かせます。

ケインさん
「友達がムスリム教だったので、それを描きたいと思っていろんな色を使って、ヒジャブという服を描きました。」

中島さん
「妹とかお母さんとたまに、自販機にジュース買いに行こうってなって、なんか自分がこれ楽しかったから、描こうって思って。」

何気ない日常や自分の好きなものを、自分の感性でカタチに。
答えのない、到達点を求める20人。

みんなが個性豊かな芸術家の卵です。

渡邉さん
「将来のための時間かなって。私は将来もデザイン関係の仕事に就きたいなって思っているので、ここで少しでも学べることがあればいいかなと思っています。」

これからも、自分が表現したいものを、信念をもって表現し続ける。
それが、きっと誰かのためにもなるはずだから。

ステップ
https://www.tuf.co.jp/general?id=147
福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中
(2025年1月15日放送回より)