「成人の日」雪が降った確率20% 冬将軍の隙を狙う“南岸低気圧”

井上貴博キャスター:
「成人の日はよく雪が降る」というイメージがある人もいるのではないでしょうか。
2013年1月14日の「成人の日」は東京都心で8cmも雪が積もりました。路面凍結で事故が多発し、JR線では運転見合わせも起きた年です。
過去30年間に東京で、「成人の日」に雪が降った確率は20%です。(6日/30日)
ちなみに、東京で1月に雪が降る確率は平均9%でした。
気象予報士 広瀬駿さん:
23~24%が割と高い確率なので、「20%」は近年の中で見ると確率が高い日となりますね。
井上キャスター:
なぜ、東京や太平洋側で多いのでしょうか。

気象予報士 広瀬駿さん:
これからの時期は、冬将軍の隙が出てくる時期です。3か月ある冬のなかでも、中間地点を過ぎています。冬将軍はだいぶばててきていて、その隙を狙って低気圧がやってきます。それが「南岸低気圧」というものです。
2024年2月5日には、南岸低気圧の影響で雪が降りました。関東で雨が降ると、気温が下がって、それが雪に変わりやすいという状況です。
井上キャスター:
冬将軍が強い場合、南岸低気圧はどこにいるのでしょうか。
気象予報士 広瀬駿さん:
低気圧も風で離れさせられるというか、風が強すぎて低気圧のできる隙がないんですけど、隙ができた方が低気圧がやってきやすいんです。

井上キャスター:
過去30年間に東京で、「大学入学共通テスト」の日に雪が降った確率は約8%でした。(5日/60日)
東京で平均的に雪が降る確率とほぼ同じですが、ニュースなどでよく見る気もしますね。
気象予報士 広瀬駿さん:
南岸低気圧は、あっという間に東に離れるので、2日通して雪が降ることは、なかなかありません。
60日分の5日ということですが、30年分の5日だったら、「成人の日」と確率・頻度は変わらないかもしれません。

井上キャスター:
南岸低気圧により東京で雪が降るのは、1月・2月・3月が意外と多いんです。
【東京で最も雪が降った日(1961年~2021年)】
・2月18日 5回
・1月21日 4回
・2月12日 4回
・2月17日 4回
※1日の降雪量1cm以上
気象予報士 広瀬駿さん:
成人の日からバレンタインデーのあたりは、特に雪が降りやすいです。受験生の人は結構大変な時期だと思いますが、最新情報の確認をしてください。
==========
<プロフィール>
広瀬駿 気象予報士
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究