島を挙げての期待と応援
離島の高校で、少人数というハンデを抱えながらも、「九州大会ベスト8」となった壱岐高校は、今年春のセンバツで全国から2校が選ばれる「21世紀枠」の最終候補になっています。
春夏通じて『初の甲子園』出場へ!壱岐の島では日に日に期待が高まっています。センバツに向けて、すでにホテルを予約した島民もいるんだとか。

壱岐市民:
「誰と話していても甲子園の話になります。みんなが楽しみにしてる瞬間が今年来ればなと思っています」

壱岐市民:
「できることなら行って応援したいくらいです。決まってほしいですね」

壱岐市民:
「夢が持てると思います。他の離島の子どもたちも『自分たちもできるんじゃないか』って」
壱岐の中学生:
「先輩たちが頑張ってるのを見て自分たちも頑張ろうと思いますし、甲子園に出たら壱岐の野球を全国に広めてきてほしいと思います」
壱岐高校野球部OBの樋口さんは、島内に掲げる横断幕などを作成しました。後輩たちの甲子園出場を待ち望んでいる1人です。

壱岐高校野球部OB 樋口伊久磨さん:
「試合の応援に行ったり。物心両面いろんな支援をしています。日本各地に出身の方とかゆかりの方とかいますので、ぜひ一緒に応援してアルプススタンドを埋めつくせればと思います」
学年関係なく、仲が良いのも壱岐高校の強みです。この日は、辻村選手の家に仲間が集まりました。

父 辻村春樹さん:
「ご飯だけはたくさん炊いとるけん、残さんでしっかり食べてください」

2年 安原奨弥選手:
「『壱岐から甲子園』と横断幕を掲げていることがすごく嬉しくて、もっとがんばろうと思いました」

1年 中村匠選手:
「すごいね!とか、もっとがんばれ!とか言われて、これが甲子園に行ける高校なのかなと実感しました」

2年 中上仁選手:
「プレッシャーは少しあるんですけど、一番は決まったときのワクワク!もし決まらなかった場合は夏自力で自分たちで行くんで。まずは目の前のことをこなして決まったら自分たちの野球するだけかなと思います」
保護者も、遠征費用を負担するなど離島ならではのハンデを選手たちと一緒に乗り越えてきました。

2年 辻村悠士選手:
「(遠征とか)ついてきてくれる保護者もいて、いつも応援してもらってます。いつも感謝してます」
父・辻村春樹さん:
「ほんとですか?笑」

父・辻村春樹さん:
「どうしても経費と労力がかかる…。ただ嬉しい悲鳴なので、今回も遠征もかなり多く行かせていただきましたけど、親の踏ん張り時かなというところで、みんながんばっています」
必勝祈願―島から甲子園へ
今年の練習初日、選手たちは島内の神社で必勝祈願に臨みました。「壱岐から甲子園へ」ー。選手たちは、憧れの聖地での活躍を誓いました。

2年・キャプテン 浦上脩吾選手:
「夏、自力で甲子園行けるようにという願いを込めてお祈りしました。地域の方々や保護者の方々に支えてもらっている分、結果で恩返しというのが一番自分たちもいいと思っているので、それに向かってまずはみんな燃えて来ていると思います」
春のセンバツ「21世紀枠」の発表は1月24日です。選手たちも島の人たちも吉報を待っています。
【クラウドファンディング】
長崎県壱岐市では、3月16日まで「壱岐高校野球部応援プロジェクト」のクラウドファンディングを実施しています。目標額は1,000万円。寄せられた寄付は甲子園出場の支援に、甲子園出場が叶わなかった場合は、壱岐高校野球部を含む壱岐の子どもたちの活動全般に係る費用に活用するということです。