中国疾病予防コントロールセンターは12月27日の会見で、インフルエンザやマイコプラズマ肺炎などの呼吸器感染症の流行がピークをむかえていると発表しました。
流行しているウイルスの一つに、“ヒトメタニューモウイルス”があり、14歳以下の陽性率が上昇しているとしています。
11月から流行しており、インフルエンザに次ぐ陽性率の高さだということです。
中国はまもなく春節に入り、この期間は延べ90億人が大移動するので、さらに感染が拡大する懸念もあります。

ヒトメタニューモウイルスとは

日本医科大学の北村義浩教授によると、ヒトメタニューモウイルスは風邪のウイルスの一つで、日本でも感染は毎年確認されています。
10歳くらいまでに大半の人が一度は感染しているとされ、ウイルス自体と症状はRSウイルスに似ているといいます。

≪主な症状≫
ヒトメタニューモウイルス⇒発熱・鼻水・咳など(悪化するとゼーゼーした咳)
RSウイルス⇒発熱・鼻水などの風邪のような症状から重い肺炎まで
インフルエンザ⇒発熱・頭痛・全身倦怠感・筋肉痛・関節痛など

≪感染経路≫
3つともに⇒飛沫感染と接触感染

≪潜伏期間≫
ヒトメタニューモウイルス⇒3~6日

RSウイルス⇒4~6日
インフルエンザ⇒1~3日

≪かかりやすい人≫
ヒトメタニューモウイルス⇒10歳くらいまでの子ども

RSウイルス⇒生後数週から数か月の期間に重症化しやすいすべての人
インフルエンザ⇒すべての人

≪特効薬≫
ヒトメタニューモウイルス⇒なし

RSウイルス⇒なし
インフルエンザ⇒あり

≪ワクチン≫
ヒトメタニューモウイルス⇒なし

RSウイルス⇒あり
インフルエンザ⇒あり