物の値段が上がり続ける中での正月休みとなりましたが、皆さんは買い物や旅行などどのように過ごされたでしょうか?
おせちに福袋…、物価高の中で迎えた年末年始の動きをまとめました。
安曇野市の和食店「草菴 温(そうあん・ゆたか)」。

年の瀬が迫った12月29日、従業員が総出でおせちの仕込みにあたっていました。
数の子、エビといった定番の海の幸から、燻したサーモンとカブの酢漬けの「奉書(ほうしょ)巻き」。

「卵の黄身の味噌漬け」など手の込んだ40以上の品々を、三段の重箱に詰め合わせていきます。
華やかな料理の裏側には物価高との闘いがありました。
草菴 温 座間昭光(ざま・あきみつ)顧問:
「物価が上がっちゃっていて、うちもどうしても値上げしなきゃいけないものですから、そのせいか(注文数が)減ってしまっている」
「(仕入れ値は)2割以上、上がってますから、油は倍近いですしね。とても大変なことです」
正月には欠かせないおせちですが、帝国データバンクによりますと、今年の値段は3~4人前が平均で2万7826円。
3年前と比べると、2,600円ほど値上がりしました。
ただ、1000円以上の値上げが続いた2024年までと比べると、前年からの上げ幅は360円と最も少なくなりました。
おせちを販売するスーパーや料理店が、消費者の節約志向を考慮し、コストパフォーマンスを重視したことが理由で、調査した110社のうち、6割以上が価格を据え置くか、値下げに踏み切りました。
一方で、2000円から5000円以上値上げした店も2割ほどあり、「コスパ重視」と「高級志向」の二極化が進む形となりました。
この和食店でも、おせちを2024年より1000円ほど値上げしましたが、手作りや材料を残さず使うことで価格を抑えるように努力。
500人分を販売したということです。
草菴 温 座間昭光顧問:
「自分たちで作ってますから既製品買うより安くできます。いい年になってほしいと思いながら食べてほしい。縁起ものですから」
12月30日に松本市の公設地方卸売市場で行われた、恒例の「開放デー」。
一般客に向けたイベントで、年末年始の食卓を彩る新鮮な魚介が人気を集めました。

松本地方の年取り魚として欠かせないのが、「ブリ」ですが、価格は当初の想定とは異なっていたと言います。