ちょっと不思議なほっこりする話も

そんな久田さんが手掛けた「怪談本」には、怖い話だけではなく、ちょっと不思議なほっこりする話も収められています。

「おばあちゃんにお供えしていたチーズ饅頭を下げると、やけに軽くなっていることがある。口にしても食感の違いはない。が、味が薄い。コクがない。甘味が抜けている。だから首をひねるほかない」(「宮崎怪談」 チーズまんじゅう食べ比べ 小林市 より)

これは、小林市に住む女性から聞いたチーズ饅頭が大好きなおばあちゃんにまつわる体験談。

お供え物の饅頭が軽くなった日は、懸賞が当たったり、父親が昇進したりと、家族にとってうれしい話題があったそうです。