「犯罪は人生を狂わせる」加害者も、被害者も

講演を終え、秋山さんに話を聞きました。
ー3年前からこういった活動されてるということなんですが、活動をしようと思われたきっかけは何ですか?
(秋山裕紀子さん)
「事故直後は、こういう講演をする気持ちになれないのと、あとは制服を見てしまうと、どうしてもフラッシュバックをしたりして講演をできる状況ではなかったです」
「しかし、みんなに支えてもらって、ちょっと自分で歩けたり、生活ができるようになったときに、ふと我に返って『犯罪はやはり人生を狂わす』ということをみんなに分かってもらって。香川県は特に事故も多い県ですので、それを少しでも防ぐことができたらなと思い、活動をさせていただこうと思いました」
ー今日は生徒さんの前でお話されましたが、生徒さんには一番どんなことを訴えたいと思い、話されましたか?
(秋山裕紀子さん)
「命を大切にするような行動を自分で考え『人がしているから自分もしよう』ではなく、自主的に考えて動いてもらえたらいいなと思います」
ー交通事故はなかなか減らないですが、高校生にどういうことを感じてもらいたいなと思いますか?
(秋山裕紀子さん)
「交通事故は怖いものではあるんですが、残された人間はそれを共に生きていかなきゃいけないっていうところと、あと加害者、被害者になって欲しくないという思いが強いです」
「私の子供は中学生を経験してないので、いまこの時を生きてるっていうことが貴重なことだっていうことを再認識してほしいなと思います」

ー講演を聞いた学生たちに、どんな大人になってほしいと思いますか?
(秋山裕紀子さん)
「困ったこととか、小さいことでもいいので、必ず大人に相談したり、あと将来、自分たちが家庭を持ったときに、子供にこういうことを語り継いでもらったらいいのかなと思います」
ーこれからこういう活動されている中で、社会がどういうふうになっていったらいいなと思われますか?
(秋山裕紀子さん)
「ゆくゆくはですが、全国どこででも事件や事故はない日が1日でもあればなと思います」
「なかなか難しいことかもしれないですが、今は特に個々の悪いことをする方の質がすごくひどくなってきているので、1人1人がルールを守って生活をしていけば、達成できるのではないかなと思うので、事件、事故が無い日が1日、2日と続けて長くあるようにっていうことが願いです」

ー今日お子さんの誕生日だとお聞きしたのですが、その誕生日の日に講演ができたことについていかがですか?
(秋山裕紀子さん)
「娘の誕生日ではあるんですが、この時間帯にちょうど事故があって、救急車に運ばれて病院で治療していた時間になります。なので10年前にフラッシュバックをすることもありますが、このような機会をいただけたことは、すごく貴重で、娘がいないと、このような経験を私はさせてもらえなかったので娘には本当感謝しています」
「生まれてくれてありがとう、もありますし、こんな経験をさせてくれてありがとうっていうのは、本当に思います」