「皆さんにはつらい目に遭ってほしくない」

秋山さんは、講演で若い世代の人たちに訴えたいことがあるといいます。

(秋山裕紀子さん)
「私がこのような経験をしたからこそ、皆さんには、つらい目に遭って欲しくない、遭わせて欲しくないという思いから、講演をさせていただいています」

「事件、事故の加害者の大半は大人です。交通ルールを守らない大人による犯罪によって、交通ルールをきちんと守っている方々が、被害に遭っていることが多いです」

そして大切な命を守るために、秋山さんは普段のちょっとした行動にも気をつけてほしいと呼びかけました。自転車に乗る際の「ヘルメットの着用」です。

(秋山裕紀子さん)
「自転車のヘルメットを被ったら髪型が…という話も聞こえたんですけど、私の娘は頭を強打して、呼吸を司る延髄というところがやられてしまって、自分で自分の呼吸ができなくなり、寝たきりの状態になってしまいました」

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「みなさんは、今の髪型をとるのか、将来的に自分で自分の呼吸ができなくなって呼吸器をつけて生きるようになるのを選ぶのか。それは今、自分がどう動くかによって決まってきますので、もう一度しっかり考えてもらったらと思います」

「困ったときは助けを求めて」

そして、今を生きる若い世代にメッセージを送りました。

(秋山裕紀子さん)
「今から進路や人間関係とかの悩みの種がどんどん増えてくる時期になると思います。自分なりに、自分へのご褒美を苦しいときほど、作ってもらったらと思います」

「楽しい時間は、意図的に作らないとできないので、意識して作るようにしてください。それぞれが好きなことを十分楽しめるようにして、リフレッシュしてもらったらと思います」

「困ったときとか、苦しいときっていうのが、今から絶対出てきますので、そのときは躊躇せず、助けを求めてください。ただ、助けを求める相手も自分が信頼できる人に早めに相談を。あと甘えることは弱さではないので。それも人生の財産になりますということをお伝えしたいと思います」

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秋山さんの講演を聞いて、生徒たちの感想は。

(生徒)
「自分がいつ被害に遭うかも、そして自分がいつ加害者になるかもわからない可能性があるなと、実感しました」

「被害者で、実際に急に自分の身内の命を亡くなられた方の話を聞いて、私も自分の母親や弟、父親、自分の家族が急に日常から消えたときの悲しさ、辛さ…それを感情移入してしまって自分も加害者や被害者にならないために気をつけていこう、という気持ちがより高まりました」

ーどのようなところを気をつけたらいいなと思いましたか?

(生徒)
「11月に改訂された道路交通法をもう一度しっかり確認し、並列運転や信号無視などに気を付け、ヘルメットをちゃんと着用し、自分の身を守りながら他の歩行者の危険な運転にならないように心がけようと思いました」

別の生徒は。

(生徒)
「自分の周りにはそういう立場の人がいなくて、あまりそういう話を聞いたことがなかったんですけど、このような貴重な経験をさせていただいて、これからの自分の行動の仕方について考えることができました」

ーどのようなことを気をつけていこうと思いましたか?

(生徒)
「交通事故をしないために規則が改正されたりしているので、自分の行動を見直すためにも、ながらスマホとかそういうのをしていくのをやめようかなと思っています」

(生徒)
「周りの人が行動を考えていれば、そのような事故は減ると思うので、1人1人がもっと注意深く行動していけばいいなと思います」