認知度低下でかえって事故に…

まず、1つ目は「災害に弱い」という点です。元々「一灯点滅式信号機」は狭い道路の交差点にも設置できるよう、1本のアームで釣り下げられる構造になっています。そのため、普通の信号機に比べて強度が弱く、地震の際に倒壊してしまう恐れがあるんです。それに加えて、部品の生産が終了しているので修理することもできません。

2つ目は「認知度の低下から事故を誘発してしまう恐れ」があるということです。一灯点滅式信号機のルールは、赤色点滅は「一時停止」、黄色点滅は「注意して進行」という決まりです。

これは、自動車教習所でも習うルールですが、そもそもこの一灯点滅式信号機を見かけることが少なくなっているため、ルールを忘れているドライバーが増えてきているようです。

福島市内にもこの一灯点滅式信号機がありますが、その交差点をよく使う人たちに話を聞いてみると「黄色点滅なのにルールが分からないのか止まったまま動かない車がいた」「赤色点滅なのに停止せずそのまま走っていく車がいた」というように、認知度の低下で、むしろ事故を誘発してしまう恐れがあることも分かりました。