24年前から至れり尽くせり!「ビジネスシート」とは?
この日(1999年12月20日)は、デビュー前の「レールスター」マスコミ向け試乗会です。「700系」デビューからわずか9カ月で、もう「700系7000番台」もデビューの準備が進んでいたんですね。
試乗会に、RSKからは当時イブニングニュースを担当していた近藤季樹キャスターがリポートをしていました。
(近藤季樹キャスター)
「『ひかりレールスター』は、新大阪と博多との間を走る0系の『ウエストひかり』に代わって走るもので、新しい設備が数多くあります」
そう、この「ひかりレールスター」は、2000年まで走っていた12両編成の「ウェストひかり」【画像⑤】に代わって走る、新大阪~博多間の速達型列車だったのです。

さぁ、「レールスター」の車内を探訪です。【画像⑥】は2×2の4列シート、でグリーン車かと思いきや。。。これが指定席なのです!京都鉄道博物館の方によると、この車両は「サルーンシート」と呼ばれているそうで、グリーン車並みの座席空間が広がっています。
これも「ウェストひかり」から続く伝統で、今でも「さくら」「みずほ」の指定席に受け継がれていて、乗ると何だか得した気分になります。

そして、当時としては斬新だった座席も数多く用意されていました。近藤キャスターのリポートです。
(近藤季樹キャスター)
「指定席で『オフィスシート』を取りますと、大きな机、それから壁の電源コンセント、やや大きめのノートパソコンで仕事をすることさえできます」

そう、最前列シートに設けられたのは「大きなテーブル」【画像⑦】と「コンセント」です【画像⑧】。当時の新幹線としては画期的で、その後のN700系シリーズでは常設されるようになっている、はずです。
筆者も出張時には、EX予約で極力N700系のこのタイプのシートを狙って予約し、Wi-Fi環境と格闘しながら残務を片付けております。あぁ、新幹線でも仕事が出来ちゃう時代...。

そして本編とは関係ありませんが、【画像⑨】には1999年当時のウィンドウズっぽい画面が映し出されていました。何だかこのシンプルさが懐かしい【画像⑨】!
なお、当時のYahoo!トップページはどんな感じだったのか、さらに蛇足ですが去年「1996年のYahoo!トップ画面を見てみますと...」という記事を書いておりますので、興味のある方はご覧くださいませ。

(近藤季樹キャスター)
「単なる移動空間でなく、仕事をしながら、あるいはゆっくり休みながらと、乗客それぞれの要望に応えようというコンセプトで作られたということです」
そう、「ひかりレールスター」はきめの細かい配慮が至るところに散りばめられていたのです。

(近藤季樹キャスター)
「4号車のサイレンスカーは、寝たり読書をしたりするため、車内放送が一切ない車両です」【画像⑩】
「検札も声をかけずにできるように『切符ホルダー』が付けられ、案内は電光表示で行われます」【画像⑪】

車内放送もなく、静か。広島で降りるつもりが、気付いたら博多!みたいなことにならないように、気をつけねばなりません。