「覚醒剤 死亡」の検索は “著名人のことが気になって調べた”と説明

11月11日の被告人質問

一方で須藤被告は、そうした意図を一貫して否定する。

(11月11日の被告人質問)
弁護人「2018年2月28日に『完全犯罪』と検索していますが、それについては?」
被告 「不気味な事件とか切り裂きジャックとか、未解決事件とか、猟奇殺人とか、サイコパスとか、そういうのが好きで調べてました」
弁護人「その後(同年3月下旬に)『老人』や『完全犯罪』と連続して検索していますが、それについては何か説明できますか?」
被告 「直前に見ていた動画と関係しています」
弁護人「といいますと?」
被告 「『老人 死亡』は、直前に老人ホームで3人を転落死させて、殺害を認めた男のインタビュー動画を見ていたので、直前に見た動画の内容を検索していました」

「覚醒剤 死亡」の検索については、“死因が覚醒剤の過剰摂取である可能性が取りざたされたことがある著名人のことが気になって調べた”と説明。

固定資産税や相続税などに関する検索についても、▽ロサンゼルスの豪邸をインターネットで見て気になった ▽結婚の条件としてもらっていた毎月の100万円に課税されるのが気になって調べた=本当に調べたいのは贈与税だった などと主張した。“巨額の遺産より、目先の月100万円のほうが大事だった”という旨の供述もあった。

検索履歴をめぐっては、2017年に和歌山県白浜町の海外付近で起きた殺人事件をめぐり、大阪高裁が今年3月、被告の「溺死 殺人」「完全犯罪 海水浴」「溺死に見せかける」などの一連の検索履歴を重視。「被害者が死亡した経過や結果は、計画に完全に符合していて、他殺以外で偶然に死亡した可能性はおよそ考え難い」として、被告の無罪主張を退けて控訴棄却判決を言い渡している(その後、最高裁も上告を退け有罪判決が確定)。