「連絡一度もない」受刑者へ父親がぶつけた思い「鬼畜生だと思った」

中村受刑者は事件のことをどう考えているのか。森田さんは去年12月から始まった「心情伝達制度」を使って受刑者に初めて気持ちを伝えることを決めた。
心情伝達制度はまず刑務官が被害者や遺族の思いなどを対面で聞き取り、その内容を加害者に口頭で伝える。そして、それに対する反応や答えなどを刑務官が聞き取って被害者側に書面で通知するというものだ。
今年9月、森田さんは近畿地方のある刑務所を訪れ、職員と3時間にわたり面談をした。その中で加害者に伝えたい思いをまとめた。

【森田さんが中村受刑者に伝えた内容】
「都史君は背中や頭など、約10か所も刺されズタズタの状況であったと聞かされ、鬼畜生だと思った。謝罪の言葉は今もない」
(森田悦雄さん)
「どういう流れになるというのも私は初めてですので」「少しでも私たちの気持ちが晴れるようになったらいいなとおもいます」