台風14号が列島を縦断し、各地で被害が相次いでいます。一方、台風から離れた場所でも様々な影響を受けています。スタジオで、森田気象予報士が、今後の台風の進路を解説します。また、気象庁の公式ホームページ「キキクル」では、大雨による危険分布、土砂災害、浸水、洪水の危険度がリアルタイムで確認できます。
■台風14号 列島❝縦断中❞ 各地で被害

ホラン千秋キャスター:
台風についてお伝えします。各地で被害が相次いでいまして、島根県では川の水位が上がって濁流になっています。宮崎市では道路に設置している看板が根元から折れてしまっている状況です。
19日午後3時の時点では全国で少なくとも
▼死亡1人
▼けが86人
▼行方不明2人
と各地で大きな被害が出ています。
森田正光気象予報士:
宮崎県は九州山地が東側なんですね。そのため前面で東風が入ってきて積乱雲が発達したんです。(降水量が)1000ミリ近くになったところもあって記録的な大雨だったと言えると思います。

ホランキャスター:
台風から離れた場所でも様々な被害が報告されました。静岡県牧之原市では竜巻とみられる突風が発生したという報告があります。東京メトロ東西線では線路が一部冠水する場所もあったようです。東京駅では動く歩道の天井部分が雨漏りをしたり、横浜市は落雷で停電となりました。今後この台風はどうなりますか。

森田気象予報士:
進行速度がだんだんと早くなっていて19日午後3時時点では北東へ時速30キロでしたがこのあと時速50キロ、60キロというスピードになる予想です。暴風域がとても広範囲で山陰沖、出雲沖付近に台風が上陸した際の暴風域は500キロくらいありました。

今後の予想ですが能登半島を通過して20日の朝には三陸沖へ抜ける見込みですが通過するときに、進路の南側、大阪から名古屋、東京あたりで風が強くなり線状の雨雲が発生するので警戒をしないといけませんね。
ホランキャスター:
19日午後6時の雨と風の予想です。

森田気象予報士:
台風は島根県松江市付近を中心に夜7時から8時にかけて北東に進んでいきます。南の方からは激しい南風が突き上げてきて雨雲も一部で強くなっています。

もう一つ特徴的なのは雨雲がライン状になってくるんですね。これは台風が温帯低気圧に変わる前触れなんです。温帯低気圧に変わり始めてはいるんですがより広い範囲で局地的に激しい雨も降ったりするという状況だと思います。20日になると全体的に雨雲は東の海上へ通過していきますが関東だけちょっと(雨雲が)残りますので20日の午前中ぐらいまでは気が抜けませんね。

各地の荒天の期間をまとめますと…
▼東北から関東甲信は19日の夜から20日のお昼頃まで
▼北海道は20日の午後まで
▼中国・四国、九州は今夜中にはおさまりそう