空き家問題に詳しい、美咲総合法律税務事務所の五十嵐勇弁護士は「不法侵入にあたる場合もある」としつつ、「建物の管理者がいなく、誰のものでもない建物を、警察が取り締まるのも難しい」と指摘します。

「建物の中に入るということになると、建物の“管理”という話になると思う」
「所有者もいないし、管理者もいない状態なので、“被害を訴える人”はいないわけで、そうすると警察も立件できない状態」
この廃墟と化した新潟県糸魚川市の『姫川病院』は、“心霊スポット”として多くの人が侵入するだけにおさまらず、2021年には不審火が発生して消防や警察が出動する騒ぎにもなっています。

地元住民たちは「毎晩のように何者かが侵入する」と話しており、私たち取材班は夜も姫川病院の様子を確認することにしました。

すると午後8時ごろ、建物の1階部分で光が…
「懐中電灯の明かりでしょうか。中に人がいるみたいですね」
周りを照らしながら階段を降りる人の姿がありました。
建物内を移動しているのか、時折1階でも光が見えます。
「いま音が聞こえました。ガシャンと音が聞こえました!」
「今、1階部分が明るくなりました。誰かいるのでしょうか?」
「今ライトがまた消えましたね…」

この日、少なくとも2組が建物の中に入っているのを確認できました。