写真家 高橋美香さん:
「新聞やニュースなどをご覧いただくときに、人数が何万人とか、今日は何人とか何百人とか92人とか、そういう風に殺された方の数が紹介されがちなんですけれど、そういう(亡くなった)一人一人の人たちが、(写真に写る)こういう人たちだったんじゃないか、そういう生活があったんじゃないかという想像力をもってお話を聞いていただけたらいいなと思います」

一人一人の「日常」を写真に
広島県出身の写真家、高橋美香さん。20年以上パレスチナに通い、現地の人と生活を共にしながら、占領や抑圧の下で生きるパレスチナの一人一人の「日常」を写真を通して伝えてきました。

写真家 高橋美香さん:
「そもそも難民となったこと、イスラエルという国が建国されてこの難民キャンプで暮らしている人達のお父さんとかお母さんとか、おじいちゃんとかおばあちゃんとかが難民となってここに逃れて来ざるを得なかったんですよね。そのことを忘れないために、という意味も込めてここに壁画が描かれています」

写真展開催初日の11月2日、仙台で開かれたトークイベントには50人余りが参加。高橋さんは、スライドを使いながら、今も足繁く通い続けるパレスチナのヨルダン川西岸地区北部にあるジェニンの難民キャンプを2009年に初めて訪れた時の話をしました。