一人暮らしの高齢者を支える“共助”の形も

東京・稲城市が始めた取り組み。90代で一人暮らしをする女性の自宅トイレにはある仕掛けが…

一人暮らしの女性(90代)
「(Q.ここの上の電球ですか)そうです」

トイレの電灯が24時間点灯しなかった場合や、つけっぱなしになった場合は、異常があったと判断。親族などに連絡がいくシステムです。

一人暮らしの女性(90代)
「息子が2人いますが、離れて暮らしてるので、ありがたく利用しています」

一方、こんな試みも始まっています。

帰宅した82歳の宮本幸一さんを出迎えたのは、19歳の孫ではなく、大学生の清水春喜さん。

清水さんは10月から宮本さん宅の空き部屋で一緒に暮らし始めました。

光熱費を入れて月3万円を支払いますが、ワンルームを借りるのと比べれば格安です。

この日、昼食を用意しているのは宮本さん。週に一度は一緒に食事をするといいます。

大学生 清水春喜さん(19)
「宮本さんは転職されたんでしたっけ?」

宮本幸一さん(82)
「(今は)あちこち動いてキャリアを積む時代だからね。最初にどこへ行くかはこだわらなくてもいいかも」

就職活動を控えた清水さんに助言する宮本さん。

宮本幸一さん(82)
「私のことを認知症気味だなって思ったらよくウォッチしていてもらいたい」

清水春喜さん(19)
「任せて下さい」

高齢者が若者と住まいを共有する「異世代ホームシェア」の取り組み。

両者を繋いだNPOは…

NPO法人 リブ&リブ 石橋鍈子代表
「ちょっとの工夫でシニアの方が何か若者の役に立てば、共助の形になるんじゃないかと。ギブ&ギブ。少子高齢時代に血縁とか地縁を超えた新しい絆作りができるのでは」

宮本幸一さん(82)
「あと半月ぐらい経ったら(清水)春喜さんに柿を取ってもらおうかなと」

清水春喜さん(19)
「頑張ります」

一人暮らしの高齢者が急増する未来でも持続可能な社会へ。試行錯誤が続きます。