■イチローモデルのグローブを使っている選手に「しっかりやってるね」
イチローさんが、一人の選手に話しかけた。
イチロー:大田選手、いいグローブ持ってるね。
大田:はい。

2年生の大田吏将選手。去年の冬からイチローモデルのグローブを使い練習に打ち込んできた。SNSでグローブの存在を知り、店舗を探し回って手に入れたという。左打者でレフトを守る大田選手にとって、イチローさんは憧れの存在。「たくさん聞けることを聞いて、自分の実力アップに繋げたい」と事前のインタビューで話していた。
イチロー:(グローブ)見せて。
大田:はい(と言って手渡す)。
イチロー:ハハハハハ・・・(グローブを見て触って)あー、でも磨いてるね。しっかりやってるね。
大田:はい。
イチロー:取材来てから(手入れ)始めたんじゃないよね?
大田:いや、1年前に買ってそこからずっと。
イチロー:大丈夫?
大田:はい!
イチロー:ああ、しっかりやってるから、えらい、えらい。
その後、外野のノック練習に参加したイチローさん。ゴロ捕球の仕方、ボールを捕ってからのスローイング、守備の体勢に至るまで、お手本を示しながら、懇切丁寧に説明していく。「(動きを)体にしみつかせる。野球の練習時だけじゃなくて、生活の中でも練習できるんで。そういうことを頭に入れといてください」イチロー先生の外野守備講義は、たっぷり30分に及んだ。