あおもり防災ウィークの一環として青森県は15日に初めて、県下一斉の防災訓練を行いました。各地の自治体や、学校で大津波警報が発表された時の対応を確かめました。
県下一斉シェイクアウト訓練は、15日午前9時に各自治体や事業所が同時に訓練をするものです。
日本海溝・千島海溝周辺で海溝型地震が発生したことを想定して、訓練が行われました。
県が作成したマグニチュード9.1の地震が発生したときの津波のシミュレーション動画。最悪のケースでは、死者数は最大5万3000人・建物の被害は11万1000棟と想定されています。
このうち、三沢市立第三中学校では、地震発生から30分で津波の第一波が到達し、浸水することが想定されています。
生徒たちは学校から約3.6km離れた「道の駅みさわ」まで歩いて避難し、避難所となるテントの設営などをしました。
訓練に参加した生徒は
「これからは雪も降って、その状態での避難はもっと道が険しかったりして大変だと思うので、臨機応変に対応していきたい」
同じ時間帯に、県庁でも職員が対応にあたりました。
河村庸市キャスター
「県の災害対策本部では、自衛隊や気象台など関係機関の職員も加わって情報収集にあたっています」
県庁での訓練には、県内40市町村のほかに警察や消防など58の機関から約100人が参加。
各機関で連携しながら、大規模な災害に対応するための動きを確かめました。
一方で、宮下知事は三沢市の訓練を視察し、今後県全体で防災への取り組みを強化する考えを示しました。
青森県 宮下宗一郎 知事
「全県的に訓練をしたことは青森県では初めてとのことでしたので、本部に帰ってその状況をしっかりと把握して課題を整理して今後に生かしたい」
県は、住民や事業者はそれぞれの地域の被害想定をあらためて確かめ、万が一に備えて対策を徹底するよう呼びかけています。