■岸田内閣の支持率が急落 「安全運転だけじゃダメ」
ーーその防衛費の議論も含めて、様々な課題が待ったなしですが、ここにきて衝撃が走ったのが岸田内閣支持率で、最低の41%。「不支持」が47%。政権発足以来初めて逆転。朝日新聞の直近の世論調査ですが、国葬に関しても、岸田総理の説明に「納得できない」が64%ということですね。この支持率41%に急落ということですが、支持率はあんまり気にしないでいい、気にしちゃいけないっていう議論もありますけど、この時期のこの急落はどうご覧になりますか。
二階元幹事長:
支持率っていうのは、やっぱり政権運営する上において、気を配っていかなきゃいけない。それから国民の支持がどの辺にあるかというバロメーターですからね。支持率が低下してるということは、やっぱり緊張して、政局・政治運営にあたれという、これ天の声ですよ。やっぱり緊張感を持ってやっていくことが大事ですよね。
ーー時事通信だと、直近で(内閣支持率が)32.3%ですから、12ポイントも減っていると、これ何が原因だとご覧になりますか。
二階元幹事長:
最近のいろんな問題でしょうかね、私は支持率は政権運営の大きなバロメーターとしてね、十分検討に入れてやるべきだと思いますが、そのことはね、そう考えないで、自らに問いかけていくことが大事だと思います。為政者はね、支持率がどうだこうだって考えてるようなことでは駄目ですよね。思い切ってやっていけば支持率なんて付いてくるんですよ。
ーー思い切ってやるっていう意味合いでは、今まで岸田政権というのは聞く力ということで、安全運転。その人柄も有権者に支持されて、これまできたと。これまでの安全運転というのはどうご覧になりますか。
二階元幹事長:
慎重にきたわけで、安全運転の初歩の段階はね、国民に支持されて認められたんだと思います。よくやってんじゃないかっていうことになってると。そこからですよ、安全運転だけでは国民は物足りないんですよね。暴走しちゃいけませんよ、だけど安全運転だけじゃダメなんです。
■安倍元総理国葬 「黙って手を合わせて見送ってあげたらいい」

ーーその岸田政権がこれから取り組んでいかなきゃいけない日程です。黄金の3年と言われたのが嘘のような、山続きというか。ちょっと振り返ると、7月8日に安倍元総理が銃撃され、改造は前倒しで8月。9月の沖縄県知事選は負けましたと。そして、国葬の混乱がその支持率にも関わってきてる大きな原因の一つということだと思うんですけど、安倍元総理が亡くなって、心静かに見送りたいのですが、反対論も広がってしまっている。国葬に関して、どうご覧になりますか。
二階元幹事長:
どんどんやることです。やり終わったら、反対の人たちもね、必ず良かったなと思うはず、日本人なら。
ーー振り返ると、根回し問題ですよね。野党への根回しとか国会での議論問題。7月8日に(安倍元総理が)亡くなって、14日に岸田総理が国葬について会見で言ってしまった。野党への根回しがないと。
二階元幹事長:
国葬にしましょうっていうみんなの声が上がってくるようなことを、そこがね、ある意味ではずるくないんですよ、正直なんだよね。だけどそこはみんなの声が上がってくるのを待ってやるっていうね、そういうテクニックがあっても良かったんだけど、まあいいんじゃないですかね。
長年務めた総理が亡くなったんですからね。みんなやっぱり、黙って手を合わせて見送ってあげたらいいんであって、国葬がどうだこうだなんてね。こんなとき、議論すべきじゃないんだよ、議論があったって控えるべきだよ。
ーー実際そうなんですよね、そういう議論になっちゃったっていうところが、惜しまれるんですよね。実際、野党第一党の立憲民主党が質問書を出して回答が不十分だと。
二階元幹事長:
不十分という回答は、今度の選挙のときに国民がくれるよ。
ーー選挙結果に出るだろうと。だから野党が(立憲民主党は)泉代表以下執行部が欠席と。これをどう考えますか。
二階元幹事長:
欠席する人は、のちのち長く反省するだろうから、まあいいんじゃないですか。そんなもん欠席しようがしまいが、国葬に関係ないんだから。欠席して存在感を示そうと思うんだけど、世の中に『あんまり賢くないなあ』ということを印象付けるだけですよ。選挙で取り戻すの大変だぞ。
ーーあと費用ですよね。最初2億5000万円だっていう話が、途中から16億6000万円って、警備費も含めるとこうなるんだって。最初は出せないってのが出てきて、普通の人が見れば、やっぱり反対があるから小さく見せようとしたんじゃないかって思われちゃうわけですよね。そもそも、この16億で済むのかっていう議論もあるわけだし。それはどうご覧になりますか。
二階元幹事長:
誰が見たって、ちょっと費用かかりすぎじゃないかっていうことは、それは思うんですよね。思うんだけども、国際社会における日本が、国葬の際に混乱が生じたとかね。犠牲者が出たとか、そんなことあったんじゃこれ国益としては取り返しのつかないことになる。そう思えばね、多少の費用を惜しむことなく、国葬を万全を期して、立派にやり遂げることですよね。
ーーそのための警備の費用にたくさんお金をかけるっていうのは、理解されないと思うけど、ここで小出しに出すと、最初2億5000万円で、その後16億円ってなると・・・
二階元幹事長:
そりゃそうだよね。もっと早くからぴしゃっと出せばいいんでね。まあさすがにかかりすぎることはかかりすぎるよね。
ーーこういうのを見ていくと、岸田総理にちゃんとした相談相手がいるのかな?っていうこともちょっと思えてきて、だから根回ししてないってことだけでも、やっぱり何か「安倍元総理の菅官房長官」とか、前で言えば、ちょっと遡れば、「小淵内閣の野中官房長官」。もっと振り返れば、「中曽根内閣の後藤田官房長官」、そういう人が相談相手になって、いやそれはちょっと根回ししようとかね、それはどうだとか、要するにそういう人がいるんですかね、今。
二階元幹事長:
それはいるでしょう。いるでしょうけど、最後の判断は自分だからね。