“美談”になって終わり…事故の報道に違和感「消費されて終わったなと」
ジョギングが日課で、よく河川敷を走っていた隆司さん。水泳も得意でしたが、救助に入った川で深みにはまってしまったとみられています。当時34歳。2歳と5歳の子どもを残して、突然いなくなりました。
(岡真裕美さん)「泣きたいけど、泣いたら子どもが悲しむんですよ。特に5歳の息子が『お母さん泣かんといて』って怒るんですよ。あかん泣いたら、子どもたちの前で泣いたらダメって思って、泣かないようにして…」
事故は大きく報じられましたが、岡さんはその内容に違和感を覚えたといいます。
(岡真裕美さん)「『優しい人だったんでしょ』とか『正義感強い人だったんでしょ』と言われることが多いですけど、本当にごく普通のお父さんという感じでした。若いパパが、よその子どもを助けて亡くなったというので、“すごくいい話”、美談になって、終わりだったんですよ。水難事故予防とか、事故の再発防止に関して報道してほしいと思いました。葬儀が終わったら(取材が)ぷつっと無くなって、消費されて終わったなと思ったんです」