占冠村 野生鳥獣専門員 浦田剛さん
「少し車を前に出してください」
ハンターでもある浦田さんが、人や車の配置を指示。
協力して、クマが住宅地に近づかないよう、少しずつ追いやっていきます。
生い茂る草に、身を隠すクマ。
無線「(クマが)河川を越えようとしているので注意を」

川を越え、山に向かったようです。
無線「(クマが)スキー場の下に入った。気をつけて!」
ときにはハンターに突然迫るなど、リアルな動きを見せたクマ役は専門家が務めていました。

酪農学園大学 環境共生学類 伊藤哲治講師
「野生鳥獣専門員がいるので、連携やふだんのコミュニケーションがとれている。クマから見ても分かるくらい」
専門員を置き、クマ対策の先頭に立つ役場。
役場任せにせず、課題に向き合おうとする関係者や、住民たち。
ハンター 有光良次さん
「あの場所なら撃っていいというのが、具体的に警察もいる場所で理解できた。地形、民家の位置関係、法令を理解している。野生鳥獣専門員が指揮をとってくれることが重要」

酪農学園大学 環境共生学類 伊藤哲治講師
「一般の住民も、ここはやぶがあって訓練でクマがすごく隠れていたから、もう刈り払おうなどクマがいづらい隠れにくい環境を作るのも一つそれぞれができる対策になる」
住宅地や農地など、人の暮らしのすぐ近くで起きている、クマとの課題。
国が動き始めた今も、浦田さんは、「当事者は地域の住民だ」と話します。
占冠村 野生鳥獣専門員 浦田剛さん
「住民の願いをかなえるために、住民の協力を集約する先として役場があり、担当者がいる。対策した結果として、どんな暮らしを私たちは望んでいくのか。当事者である地域住民と語らって決めていきたい」