“最速解散”により、野党側は選挙区の調整が追いつかず?
裏金問題が大きな争点となる今回の選挙戦ですが、同じように自民党への批判票が分散する構図は、他の選挙区でも目立っています。
自民党から非公認 平沢勝栄 候補(15日)
「いろいろあったから、こういうときは本当に圧勝で…」
たとえば、裏金問題で自民党が公認を外した東京17区。ここでも野党側は候補者を一本化できず、▼日本維新の会から猪口幸子氏、▼共産党から新井杉生氏、▼国民民主党から円より子氏が立候補しています。

一方、いわゆる“裏金議員”の選挙区の中には、変わった構図になったところもあります。
自民党から非公認 三ツ林裕巳 候補(19日)
「公明党から、解散の日に『推薦する』と。収支報告書のこと『全く問題無いと認める』ということで推薦いただいた。“比例は公明党”と皆様のお力をいただきますよう、心からお願い申し上げます」
自民党から公認を外された三ツ林氏ですが、公明党が推薦を出し、全面的に支援しているのです。

背景には、区割り変更によって、石井代表の選挙区がもともと三ツ林氏の地盤だった地域を含むという事情が指摘されます。しかし14日(月)放送のnews23では、石井代表が次のようにコメントしていました。
TBSスペシャルコメンテーター 星浩 氏
「自民党は公認も推薦もしない候補者に対し、公明党は推薦をする。公明党の倫理の基準の方が自民党より緩い?」
公明党 石井啓一 代表
「私どもの党員・支持者というのは、政治とカネの問題については非常に厳しい感覚を持っている。そういった党員・支持者が納得しているというのは、我々は最大限尊重しないといけない」
公明の推薦を受ける三ツ林氏の選挙区(埼玉13区)でも結局、野党から▼日本維新の会の中原由棟氏、▼共産党の沢口千枝子氏、▼国民民主党の橋本幹彦氏、▼れいわ新選組の高井崇志氏が立候補。無所属を含む5人の候補が乱立したのです。
