安心・安全・負担軽減・・・最先端の介護機器とは

北九州市は、最先端の介護機器の介護施設への導入を積極的に支援しています。

北九州市小倉北区の「福祉用具プラザ北九州」内にある「北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター」では、介護施設を想定した部屋に介護機器が展示されています。

北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター 樽本洋平 センター長「実際に介護現場でいま活躍しているような機器を、手にとって触って確かめることができるような展示をしています」

まずはベッド周辺の機器。

各種のカメラで介護者の様子を見守るだけでなく、マットレスの下に敷いた「非接触型センサー」によって自動的に健康状態をチェックし、モニター上で心拍数や呼吸数などを常に測定することができます。

そして、介護現場で大きな力となるのが「移乗支援機器」です。

展示されているのは介護ロボット「移乗です」

座ったままの状態で安全に、簡単に移動をサポートします。

RKBの江越楓リポーターが体験しました。

北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター 樽本洋平 センター長「乗っていただくようなイメージですね。お尻や背中が落ちなように安全のためベルトをします。これでお尻を上げていきます。ぎゅーっと今、持ち上がっているの分かりますか?」

RKB 江越楓 リポーター「ええ、あ、すごい!」

北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター 樽本洋平 センター長「いまお尻がベッドから浮いたのでこの状態で外側に出てきます。この状態で車いすに行きます。あるいは、逆にベッドに戻る時であればこのまま戻ります」直接体に触れなくてもいいので、介護者は力を使わず、介護される側も気兼ねなく安全に移動できます。

RKB 江越楓 リポーター「とっても簡単。楽ですね」

北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター 樽本洋平 センター長「極力こういう機器を使っていただいて、人力ではなく安全に移動・移乗を支援するっていうことが、こうした機器で可能になります」

また、スマートフォンで歩いている姿を撮影すると、その速度や体の傾き、姿勢やリズムなどを解析するアプリもあります。

歩行状態を把握することが可能になり、リハビリの進み具合や転倒防止などにも役立てることができます。

北九州市介護ロボット導入支援・普及促進センター 樽本洋平 センター長「このアプリケーション、スマートフォンさえあれば歩行状態を評価できるので、専門的な評価をしなくてもある程度、全職種で使えます。そして1か月後、3か月後にどう変わったかを目安にしていただくのは非常に有効だと思います」

ドラえもんのようなロボットも夢じゃない!?

また、一見、おもちゃのようなコミュニケーションロボットも目覚ましく進化しています。

手足がリアルに動く多機能な「パルロ」は、実際に介護施設で入居者たちを釘付けにする活躍ぶりです。

パルロ「次は肩の上下運動です。肩を耳につけるような気持ちで・・・」

北九州市八幡西区の介護施設「第二わかば」では、入居者がパルロと一緒に軽い運動をしています。

こうしたコミュニケーションロボットの進化は、今後の介護テックの未来を象徴しているといいます。

九州工業大学 生命体工学研究科 柴田智広 教授「介護職員が、少ない人数だけど何とか現場を回せるというのが最初のラインだと思うんですけど、続いて「より幸せだ」と、それを越えていく技術ができるはずですよね。AIがこれだけ進んでくると、しゃべっても楽しいっていうほうも段々進んできますので、本当にドラえもんみたいな、お友達みたいな社会も全然不可能じゃない。だいぶ見えてきました」