脚本の段階で興奮した「地面師たち」
境 まず「地面師たち」についてお聞きします。大根仁氏の持ち込み企画と聞いていますが、最初はどう受け止めたのでしょう。
髙橋 日本のNetflixではクライムミステリーはまだ未踏で、チャレンジしてみたいジャンルだったこともあり非常に面白いと感じました。ただ会議室で進むサスペンスが、本当に映像エンターテイメントとして面白いのか、ドラマシリーズとして緊張感が保てるかの懸念を率直にお伝えしました。
そうしたら、大根さんがどうしても書かせてくれと2話まで上げてきていただいた脚本が見事で、僕が疑問を呈した会議室のサスペンスの緊張感、テンションの張り詰め方が素晴らしかった。不動産取引の書類の多さ・説明もうまく省略・消化して、没頭できる絶妙なバランスが設計されていました。あまりに素晴らしく、「ぜひやりたい!」とお伝えしました。脚本の段階であそこまで興奮したことはなかったですね。
