変化する“SNS戦略” 興味を持ったら関心を広げて

さらにSNS戦略も大きく変化しています。

2013年、選挙期間中のインターネット等を利用する選挙運動が解禁されて以降、SNSを活用する選挙運動が本格化し、都知事選や総裁選でもSNSを活用する候補者が多くみられました。

選挙コンサルタントの鈴鹿久美子氏によると、「若者~50代が見慣れているショート動画で政策を訴える政党が多い。選挙カーで候補者名を連呼するように動画を何度も見てもらい、政治に興味のない層にも覚えてもらう戦略」だということです。

実際にYouTubeに投稿された60秒以下のショート動画の投稿数は増えています。2021年の衆院選での投稿数は2本でしたが、今回の衆院選での投稿数は63本です。(解散日~衆院選公示日前日 Nスタ調べ)SNS戦略はより活発化していきそうです。

井上キャスター:
公示後は放送法の関係でテレビでの選挙報道がどうしても減ってしまいます。そこで主戦場になるのがネットやショート動画で、無党派層や若者をどう取り込むか、各党が本腰を入れてきたと感じます。

岩田 政治部長:
スマホを使っている皆さんにとって最初の入口になりますし、興味を持つというところでは政党と有権者、お互いに良いと思います。

ただ、60秒以下のショート動画では短い時間で、どうしても限られてしまう部分があります。

ある種、各党の言いたいことが宣伝的に出ている部分もあると思いますから、興味を持ったらぜひそこからもう少しいろいろ調べてみたり、各政党の政策集を見たり、パンフレットもネットで見ることができますので、何だろうと思うことがあったら、さらに関心を広げてみるといいのではないでしょうか。

ホラン千秋キャスター:
パンフレットやマニフェストを隅から隅まで見られたら良いのですが、仕事や学校などもあり全政党を見ることができないという人も多いと思います。

アピールしたい部分が流れてくるとはいえ、街頭で10分20分足を止めて話を聞くのが難しいという方も、ショート動画で情報に触れることができるので、現代ならではだなと感じます。

岩田 政治部長:
おそらく、これから街頭演説自体もどんどん投稿されていくのだろうと思います。

街頭演説がいつどこであるのが調べるのが大変だったり、仕事や学校で行くことが難しい場合もあるので、ネットで見るだけでも各党の主張がわかってくるところはあると思います。