“働き者”の女性「尊敬されることが1番大事」

モソのみなさんは、観光エリアから少し離れた場所で暮らしているという。ということで、ここからはモソの不思議な男女の暮らしを取材させてもらう。

立山特派員
「100年以上続く、4世代にわたる大家族みたいです」

この家の1番上のおばあさんであり、大ボスのアールツァーマーさん(87)。最近まで家長を務めていたが高齢のため、現在は孫のガータさん(42)がその座を受け継いだ。

アールツァーマーさん
「女性は尊敬されることが1番大事なの。ただ、家長としての能力がないと尊敬はされません」

家長を務める女性の仕事は、一体どんなものなのか。現家長の1日に同行させていただく。

家長は朝から大忙し。自給自足のモソでは女性が家畜の面倒を見る。

ガータさん
「女性の方が仕事が丁寧だから、家畜をうまく育てることができるんです」

噂に違わず、女性はかなりの働き者。

立山特派員
「お掃除も女性の仕事ですか?」

ガータさん
「もちろん、モソの女性は大変なんだから。女性の権力が大きい分、きっちり働かないと誰も家長として認めてくれません」

家事に加え、家の全てを取り仕切るのが家長の役目。そんなガータさんには、22年間通い婚を続ける夫にあたる人物が。

ガータさんの夫
「いつもはいないよ。今日はこの家に人が少ないから、たまたま来たんだ」

実家暮らしの夫と会うのはたまにだけ。2人の間に子どもはいるが、ガータさんの姓を名乗り、この家で暮らしている。

ちなみに、夫・ショウさんは子育てもせず、養育費も払っていない。では、男性は何をしているのか。