江戸前鮨を北九州から世界へ

北九州市で伝統的な江戸前鮨を今に伝える二鶴の舩橋節男さんの新たなチャレンジの場となっているのがタイのバンコクです。

江戸前鮨 二鶴 舩橋節男さん
「昨年の7月にタイのバンコクのWホテルってところに、『二鶴バンコク』のをオープンしました」

福岡からタイの首都バンコクまでは飛行機でおよそ5時間半。「獲れたての魚を、すぐに仕込んで握る」というのが二鶴自慢の特徴。バンコクは遠すぎるのでは、という疑問がわきますが…。

北九州で仕込んだネタをバンコクへ

舩橋さん
「今は世界中がすしブームです。で、何が起こるかっていうと、地方で獲れた魚を都会の市場に集めて、そこから飛行機に載せて海外に送って、現地に着いてすしの仕事が始まるんですよね。そうなるとやっぱりドンドン鮮度が落ちて、これはやっぱり取り返すことができません」
「ウチがやっているのは、獲れたてのやつをすぐさま、すし屋の仕事をして、ここで鮮度とかうまみを一回閉じ込めます。そしてこの状態で現地に送ります」

海外のほかの寿司店とは違い、二鶴は北九州のお店で仕込みをして味と鮮度を閉じ込めた状態で空輸。現地でも北九州と変わらない味を提供しているのです。

加工したネタをタイに輸出するために必要な、厳しい食品衛生規格も取得しています。

舩橋さん
「普通は食品工場みたいな所じゃないととれないという厳しい基準がいっぱいあるんですが、すし屋なのにそれをとったんです」

小野口リポーター「それも第一号?」

舩橋さん「そうなんですよ」

たいへんな苦労をしてまで道を切り開いたのには理由がありました。

北九州を世界中のすし好きが訪れる街に

舩橋さん
「バンコクの二鶴で食べたおすしは、他の海外のすし屋よりもおいしい。なぜか?、『やっぱりこの九州の魚を使っているからなんだ。しかもきちっとした処理を施しているからおいしいんだ』って、そうなってくると、最終的に世界中の食いしん坊が『おいしいおすし食べたいなぁ~』と言ったら、『じゃぁ九州だよね』っていう」

世界各地のすし好きが北九州にやってくる日を夢見ながら、舩橋さんはきょうも江戸前の鮨を握ります。