ねつ造の認定「巌の言った通りになった」

――今回の判決では、自白の強要も問題で、証拠もねつ造だとはっきり書かれたことについてはいかがでしょうか?

これは巌が拘置所にいるときからね、もう手紙で綿々と書いてきてるんで。

それが、その通りになったんですよ。(証拠の)ねつ造だってことはもうずいぶん前に言ってるんです。

だけど、弁護士さんもなかなか「ねつ造」っていう言葉には抵抗があって、なかなかはっきり言えなくて。

2014年の3月27日に再審開始になったときに、ねつ造ってことをね、裁判所で言ってくれた。

それからねつ造って言うようになりましたがね、それ以前にもう30年も前に、巌は「ねつ造だ、ねつ造だ」って言ってるんです。

それがどんどん認められて、「巌の言った通りになった」って巌に私は話したんです。

だからとても嬉しく思っております。

ねつ造なんて本当はあっちゃいけないんですよ。あっちゃいけないということが、世間に皆さんに知られて、こういう結果になったと思っております。

――検察に控訴を断念すべきだという署名活動も行われておりますが、こうした動きについてはいかがでしょうか?

これはね、支援者の皆さんが奮起してやってくれてることですのでね。本当にありがたいと思っております。

弁護士さんもそうですが、静岡県の支援者とか、東京の支援者とか皆さんが一生懸命になって。ありがたいと思っております。

――この戦いが早く終わることがとても大事だと思いますが、今後、皆さんにはどんなところに注目してほしいですか。

こういうこともあるんだっていうことをね、こういう事実があるんだっていうことを、皆さんに改めて認識してもらいたいと思っています。

昔は警察は何も悪いことをしないということでね、「警察がやることはみんな正しい」と思っているんでしょ。

だけどそうではないっていうことは、今度ははっきりわかって、はっきり裁判所でもそれを認めてくれている。

だから、今でも「警察がそんなことするわけない」と思ってる方もいらっしゃると思う。

だけどそうではなくて、我がことに置き換えて、考えていただきたいと思う。