未来のメディアの姿は…
「既存メディアは衰退している。いま、最も届いているのはSNSだ」。民主党大会の会場で取材したインフルエンサーたちから多く聞かれた言葉だ。「オールドメディアは死んでいる」とまで言い切った人気インフルエンサーもいた。
SNSには双方向性や発信の機会の平等性などの利点がある一方で、チェック機能が脆弱で偽情報を拡散させたり、資金提供などで権力側の介入を招いたりするリスクがあるなど、多くの課題が潜んでいる。
しかし、人気インフルエンサーのマウリーさんは「次の大統領選挙か、その次の選挙の時には、既存メディアではなく、SNSが最大のメディアになっていても驚きはない」と語った。
既存メディアとSNSの関係はどう変化していくのか。メディアの未来の姿を見つめる視点でも、大統領選挙とインフルエンサーの関係を追い続けていきたい。
〈執筆者略歴〉
守川 雄一郎(もりかわ・ゆういちろう)
TBSテレビの政治部記者として、総理官邸、小泉進次郎環境大臣、外務省、防衛省などを取材。岸田政権では松野博一官房長官らの番記者や自民党などを担当。
news23のディレクターを経て、2024年8月からワシントン支局で大統領選挙を中心に取材中。
【調査情報デジタル】
1958年創刊のTBSの情報誌「調査情報」を引き継いだデジタル版(TBSメディア総研が発行)で、テレビ、メディア等に関する多彩な論考と情報を掲載。2024年6月、原則土曜日公開・配信のウィークリーマガジンにリニューアル。