シャインマスカットが高くても人気なのは、「皮ごとOK・タネなし・一口サイズ」の“売れる3条件”が揃っているから。今、そんな3条件が揃った新しい一口フルーツが続々出回り始めています。
500円玉サイズの激甘ミニ柿
「みなさんが思っているものよりも小っちゃくって、驚いちゃうような果物がいくつか出てきましたので、ぜひ知ってほしいです!」

日本農業新聞の石原さんが注目する秋のフルーツ、1つ目は「一口サイズの柿」。
一般的な柿の1/8、直径3cmほどのサイズのミニ柿「ベビーパーシモン」が今すごく人気だといいます。収穫の最盛期は9月~10月です。

『日本農業新聞』石原邦子 報道部次長:
「すごくビタミンが多いし、糖度が20度近くまである」
タネもなく、甘くて皮ごと食べられるのでスイーツにもぴったりで、まるごと包んだフルーツ大福や、パフェに添えて提供するカフェもあります。

しかし、このベビーパーシモン、実はなかなか市場に出回らないレア品種で、作っているのは新潟と岐阜の約20軒の農家だけ!

というのも、もともとベビーパーシモンは新潟県の佐渡島でたまたまできた突然変異。しかも、渋柿でした。
渋柿を甘くするには、干し柿にしたり、収穫後にアルコールや炭酸ガスを吸わせるなど、含まれるタンニンの渋みを止める処理が必要ですが、方法が渋柿の個体によって違うので最初はなかなか上手くいきませんでした。
その後、柿の一大産地である岐阜県で研究が進められ、少しずつ市場に出回るようになったのです。
さらに独自に研究を重ね、より甘くする方法を発見した農家も!
『加藤柿園』(岐阜・本巣市) 加藤一美さん:
「方法は企業秘密ですが、20度以上の糖度になってきている」

ほかにはない秘伝の甘さで、1パック(12個入り)1500円ですが取り寄せ注文が殺到!すぐに売り切れちゃうほど人気だといいます。
『加藤柿園』(岐阜・本巣市) 加藤一美さん:
「農業の後継者が少なくなっている。やはり最後は所得なので、誰でも作れるようなものでは後継者作りも難しい。みなさんが『この値段に見合う商品だ』と思うもの、いいものを作って産地を残していく」