“異様な空気” 衝立の中から子どもの声 7時間半にも及ぶ尋問
今回の事件で、性被害を受けた少女への精神的負担は、はかり知ることができない。
第2回公判。被害者の少女が証人として出廷し、法廷内で直接証言をするという、きわめて異例の展開となった。

法廷は異様な空気に包まれていた。法廷の中央には大きな衝立が設けられ、被告席と傍聴人席からは見えないようになっていた。衝立の中から声が聞こえてきた。子どもの声だった。
被害者の少女(証人)
「犯人は日本語で『何歳ですか』と聞いてきました。年齢は(16歳未満)です。英語でも(16歳未満)と答えました。わかるように右手と左手で、ジェスチャーでも答えました」
被告は、自分は19歳で軍の特別捜査官だと紹介し、銃を持っている写真を見せた後、「寒いから車で話さないか」と持ちかけてきたという。
被害者の少女
「私は『はい』と答えました」

検察
「実際に車に乗ったのはどうしてですか」
被害者の少女
「逆らうのが怖かったからです。車の中で『自分の家を見に行かないか』と聞かれました」
被告の家に着くと…

被害者の少女
「今逃げても、逃げられないと思いました。私はリビングのソファーに座り、犯人は右隣に座ってきました。30cmもない距離でした」
ソファーの上で無理やり性的な行為が始まり、少女は懸命に拒否したという。
被害者の少女
「少し顔をのけぞるようにしました。日本語で『やめて』と言いました。英語でも『ストップ』と言いました」
少女はこの事件のあと、夜眠れなくなり睡眠薬を服用していると話した。自分の感情がコントロールできず、自傷行為にも及んだという。

検察
「犯人に対してはどんな思いがありますか」
被害者の少女
「自分が犯した罪の重大さをわかって欲しい」
少女への尋問は、7時間半にも及んだ。
金平キャスター
「ここでレポートするのもおぞましいほどの過酷な暴行が執拗に行われたということを、時間をかけて証言していました」