あと3日に迫った自民党総裁選。連日、候補者による討論会が行われていますが、きょうは社会保障に焦点を当ててお伝えします。少子高齢化が進む中、私たちの負担はどうなるのでしょうか。
きのう行われた総裁選の討論会。テーマとなったのは「社会保障」や「少子化対策」などです。
候補者たちは子育て支援策の拡充などを訴えますが、問題は誰がそれを負担するのか。若い世代の負担軽減を特に主張しているのが、この2人です。
小林鷹之 前経済安保担当大臣(49)
「若者から見れば高負担だと私は感じています。だからこそ私はこの若者の負担を減らしたい。手取りを上げたい」
河野太郎デジタル大臣(61)
「若者にとっては“高負担・低福祉”。高齢者にとっては“低負担・高福祉”になっている。ここを直していかなければならないと思います」
河野デジタル大臣は高齢者にも能力に見合った負担を求め、現役世代の保険料を軽減したいと訴えます。
こうした主張について、街の人は…
「年金足りなくて働いている高齢者もいると思うが、むしろ余っている人も絶対多くいると思う。そういう人に負担していただければいいのかなって」
「若いときは私達だって、じいちゃんばあちゃんをね、養って年金出してたんだから、今の子供たちにそれをやれって言ったって大変だと思うんだけど、まあねえ。未来の子供たちがそれを負担するんでしょ、借金でしょ」
理解を示す声が目立ちました。
ただ、少子高齢化が進み、2040年には社会保障の給付額が190兆円に上ると推計されています。国の財政は問題ないのでしょうか。
候補者からは、今は積極的に税金や国債などの資金を投資して、“経済を成長軌道に乗せていくことが大事だ”との発言が相次いでいます。
加藤勝信 元官房長官(68)
「私は財政出動、これが大事だと思っています」
小泉進次郎 元環境大臣(43)
「経済成長あっての財政再建だと思っています」
茂木敏充 幹事長(68)
「主だった国を見て緊縮財政からスタートして財政再建できた国は一国もありません」
高市早苗 経済安保担当大臣(63)
「今の経済環境で増税をしたり、そして財政を緊縮にしたら経済は失速します」
アベノミクスを踏襲するように財政出動の必要性を訴える候補者たち。
確かに、安倍政権が発足した2012年以降、税収は増え続けてきました。一方で政府の借金である国債の残高も2012年度末から増え続けています。経済が成長することで、負担増を回避出来るのでしょうか。
「いやー…、やっぱり厳しいと思います」
「ちょっとあんまり信頼してないですね。(総裁選候補者が)今まで大臣をしてきていて、世の中が良くなったような実感はあまり感じていない」
他の候補者たちは…
石破茂 元幹事長(67)
「有事に備えた財政の規律というものは、国家にとって必要なものだと考えております」
上川陽子外務大臣の代理 牧原秀樹 衆院議員
「(上川氏は)中負担・中福祉だという話をしておりますけれども、不安が若い人たちにある。これをちゃんと考えることが重要」
林氏は討論会に欠席しましたが、これまで「中長期の視点をもって議論していく必要がある」との考えを示しています。
将来世代にツケを回さない責任ある政治を実現出来るのでしょうか。
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