ウィッグをプレゼントされた親子「すごく支えられた」

3年前、木下さんたちからウィッグをプレゼントされた青木結楓さん(10)。

絵を描くのが大好きな結楓さんですが、脳にできた腫瘍の影響で、今は右目がぼやけて見えず、左目の一部だけが見えている状態です。

青木結楓さん Qクラスで一番上手でしょう?「うん。(学校で)ぬり絵係でリクエストをもらったりして、かけるときもあるけどごめん描けなかったってときもある。上手って言ってくれる」

入院して間もなく始まった抗がん剤治療で、髪の毛が抜け始めた結楓さんを見て、母親の由緒さんも不安に苛まれたといいます。

結楓さんの母・由緒さん「怖かったですね、どこまで進む、抜けていくのだろうと。それを本人が気づいたときにどんなショック受けるんだろうと」

治療後に再び学校に通えるようになりましたが、結楓ちゃんは見た目を気にして外出を嫌がるように。

そんな時に病院の掲示板でウィッグのプレゼントを知った由緒さんは、娘を守りたい一心で電話をかけたといいます。

結楓さんの母・由緒さん「普通に家で生活するのとは比べ物にならない位お金がかかるので、ウィッグを無償でいただけるっていうのは本当に助かることで、もし出かけるときに不安だったらぱっと被ればいいっていう。気持ちの余裕としてすごく支えられたなと思います」

結楓さん「早くどっか行って、おでかけして写真とか撮ってもらいたかった。桜を見に行ったりして、疲れたけど楽しかった」

全国で年間2000人以上が小児がんを発症するのに対し、パルサポートキッズの会が準備できるウィッグは、予算の都合などから年間300個ほど。

年々増える依頼に何とか応えている状況で、木下さんは、もっと多くの人に活動について知り、協力してほしいと話します。

パルサポートキッズの会 木下道太理事「私たちが想像するよりも大変で、その中でウィッグっていうのは必ず必要なんだと。皆さんに協力いただいて、それで今後も継続して無償のプレゼントというのをやっていけたらなと思いますし、やっていかなければいけないなと思いました」