女は2018年1月から、市の消防団員として、年末夜警などの活動に従事していましたが、逮捕・起訴を受けて懲戒免職処分となっています。

検察の冒頭陳述では、ストレス発散などの目的で浪費を繰り返したことや、夫との性生活の不満から数十人の男性と不倫を繰り返したことで、女が家族らから叱責されていたことなどに触れ、叱責してきた家族に後悔させたいなどの思いから自殺目的で火を放ったと主張。現場は住宅密集地で、周辺住民の命や財産を脅かす、身勝手で悪質な犯行だとしています。

一方、弁護側は、女が精神障害で長期にわたって病院に通院していたことや知的障害があったことに触れ、不倫や浪費のことで、「家族に迷惑をかけて申し訳ない」という気持ちと「病気のことを分かってくれない」という気持ちの葛藤の中で、自殺したいと衝動的に火をつけてしまったと主張。今後の審理で、何十年も病気に悩まされた背景など、犯行に至ったいきさつに注目してほしいと話しました。

被告人質問で明らかとなった女の過去…事件に至るまで浪費・不倫を繰り返してきたー

第2回公判で行われた被告人質問。女はか細い声で、時折声を震わせながら弁護士からの質問に答えました。