猛暑はスズメバチにも異変をもたらしているかもしれません。
スズメバチの生態と対処法を、玉川大学 学術研究所所長で、スズメバチの生態を42年研究している小野正人氏に聞きました。

9月はスズメバチが“凶暴化”

ハチ110番を運営するシェアリングテクノロジー株式会社によると、スズメバチの被害は8~9月が最も多く、1年のうち41.7%を占めています。
小野正人氏によると、8月下旬~10月上旬は新しく誕生した女王バチを外敵から守るために攻撃性、警戒心が高まっているので注意が必要ということです。

玉川大学 学術研究所所長 小野正人氏:
今が一番働きバチの数も増えていますし、その働きバチが次の世代の女王バチを育て始める時期なんです。ですのでちょっとした刺激を与えただけで攻撃を仕掛けられてしまいます。

恵俊彰:
暑すぎると蚊が出ないと聞いたことがあるんですけど、スズメバチに暑さは関係あるんですか?

玉川大学 学術研究所所長 小野正人氏:
スズメバチは巣の中の温度を大体32℃に保つ能力を持っています。
たださすがに気温が35℃、37℃と巣の中の温度を超えてきてしまうと、巣の外側にハチが出てきて、巣の中の密度を減らすことで温度を下げようとするんです。
そうすると巣に近づいたときに、いきなりたくさんのハチが向かってくる危険性が生まれてきます。

依頼件数過去最多「今年はオオスズメバチが多い」

ハチ駆除業者「みどり産業」によると、今年は過去最多の依頼件数となっています。

ハンター歴9年の松原暢明氏は、
「駆除をやり切れていないのもある。台風10号で巣がダメになると思ったが、依頼件数は変わっていない」
と話します。
中でも駆除依頼が多いのが、「オオスズメバチ」。

みどり産業 ハンター歴9年 松原暢明氏
「オオスズメバチがめちゃくちゃ多い。こんな年はなかなかない。去年(2023年)はキイロスズメバチがめちゃくちゃ多かった。今年はオオスズメバチの年だね。」