■服役中に親睦を深める
検察側の冒頭陳述などによりますと、海野被告(88)は福岡県で生まれ、小学校を卒業後、漁業を手伝っていましたが、その後職を転々とし、犯行時は無職で生活保護を受けていました。
松田被告(71)は、夕張市で生まれ、トラック運転手などをしていましたが、犯行時は無職で生活保護を受けていました。

海野被告には窃盗などの前科が17、松田被告も前科が18あったということです。
69歳の渡辺被告を含む3人は、服役していた札幌刑務所の同じ工場で仲を深めたといいます。
海野被告と松田被告は、その前に服役していた別の刑務所でも面識があったほか、松田被告と渡辺被告は、同じ高校の同窓生で、幼なじみでした。
■出所の翌月に再び、生活費に困り「こと(窃盗)をするので運転してくれないか」
3人は今年春までに、渡辺被告(69)、海野被告(88)、松田被告(71)の順番でそれぞれ出所します。そして4月には、3人のうち最後に出所した松田被告を、海野被告と渡辺被告が出迎えました。
松田被告の自宅に集まり“出所祝い”をし、海野被告は自分の名義で契約した携帯電話を松田被告に渡すなど、3人の親しい関係は服役後も続きました。
そんな3人が再び、盗みを始めたのは5月ごろ。
生活保護を受けていた海野被告(88)が食費などの生活費に困り、空き巣をやろうと考えたのがきっかけでした。
足が不自由だった海野被告(88)は松田被告(71)に電話で「こと(窃盗)をするので運転してくれないか」と依頼。