7日、北海道江別市の社会福祉施設から、心肺停止となった80代女性の搬送要請を受けた救急隊が、指令センターから誤った場所を伝えられ、到着が3分遅れていたことがわかりました。女性はその後、運ばれた病院で死亡が確認されました。
札幌圏消防指令センターによりますと、7日午前8時ごろ、江別市内の社会福祉施設から心肺停止となった80代女性の救急搬送の要請が入りました。
指令センターは、救急車を向かわせる場所について、通報者から聞いた建物が、電話番号から自動的に表示された施設と同じだと思い込み、同じ敷地にある別の建物に向かわせたということです。
この影響で、女性がいる建物に3分ほど遅れて到着し、女性はその後、運ばれた病院で死亡が確認されました。
札幌圏消防指令センターは、到着の遅れと女性が死亡した因果関係については不明としています。
今回のミスを受けて、札幌市消防局の坂上新次消防局長は「要請場所と異なる建物へ出動を指令したことにより、救急隊の現場到着の遅延を招くこととなり、心からお詫び申し上げます。地域住民の皆さまの信頼を損ねたことにつきまして、深く反省するとともに、今後は再発防止を徹底し信頼回復に努めてまりいます」とコメントしています。
札幌圏消防指令センターは、通信指令業務を一元化することで救急出動や災害時の対応の迅速化、経費の削減につながるとして、今年9月札幌市消防局に設置されました。
札幌のセンターで、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市など札幌圏8つの市町村の119番通報を集約し、各市町村の消防に指令を出しています。
なお、指令ミスは、この運用が始まって初めてだということです。














