佐藤龍生さん
「地元だとどうしても、免許必須が多くなってくるので」
佐藤さんは、熱中症対策を怠ったまま炎天下での練習をさせたとして、学校に損害賠償を求める訴えを起こしている。
佐藤龍生さん
「周りからは『熱中症から助かってよかったね』と言われるが、自分としては、助かったことでより苦しくなり、人生が終わるというか、何も楽しみがなくなって。そのまま助からないほうがよかったと思うことが何度もありました。本当に人生がまるっきり変わってしまった」
部活動での熱中症をめぐっては、学校側に法的責任を認めた例も多い。
高校のテニス部の練習中に倒れた女子生徒に重い障害が残ったケースでは、顧問の過失が認められ、兵庫県に2億3000万円の賠償が命じられた。
学校現場も熱中症には細心の注意を払うようになってきた。全国大会に進む選手も輩出している、横浜市港南台第一中学の陸上部は基本、夏場の練習を早朝か夕方だけに制限している。

その上で、テントをはって日陰を作り、こまめに水分を取らせている。さらに、氷水につけたスポンジを首や手足にあてて体を冷やしたり、休憩用にクーラーをきかせた教室を用意したりするなど、様々な対策を行っている。
生徒
「とても涼しくて、体力が回復する感じがする」
だが、練習中の暑さ対策はできても、本番の試合ではそうはいかない。

港南台第一中学 陸上部顧問 田島聡 さん
「夏に大会をやる必要があるのかどうかということも含めて、これから考えないといけないところにきている。一番は命だと思うので、子どもたちの命に関わらないよう、上手にできたらというのが一番」