台風10号は愛媛県内から遠ざかりましたが、これまでの大雨で地盤の緩んでいるところがあるため、気象台は、土砂災害に十分注意するよう呼びかけています。

 30日夜、愛媛県内を通過した台風10号は四国から遠ざかり、愛南町と久万高原町に出されていた土砂災害警戒情報は、31日朝、解除されました。

 宇和島市や鬼北町などでは今月26日の降り始めからの総雨量が平年の8月の1か月分の雨量を超え、松山城の堀では、護岸の石積みが崩れる被害が確認されました。石積みは、電車通り沿いの歩道の下をえぐるように崩れていて、歩道の一部で通行規制が行われています。

 愛媛県内は、これまでの大雨で地盤が緩んでいるところがあるため、気象台は、1日の明け方にかけて土砂災害に十分注意するよう呼びかけています。

 交通機関も徐々に運航を再開しています。30日の国内線が全便欠航となった松山空港では、予定の変更を余儀なくされたという人が目立ちました。
(利用客)
「きのう帰りたかったが、交通機関が全てダメだった。仕事もあったので、なんとか
きょう中に帰りたいと思っていたのでほっとしている」
(利用客)
「前日まで飛ぶか飛ばないか分からず、出張だったが、宿泊先をキャンセルしたり
取り直したり手間だった。でも無事飛ぶようで良かった」
(利用客)
「子どもの大会が東京であるので、きょうの始発便で行く予定だったが、
欠航になったので2便目に振り替えた」

 松山空港の空の便は、31日朝の羽田行きが2便、伊丹行きが1便欠航しましたが、その後の便は、通常通り運航されています。

 一方、愛媛県内の全線で運休が続いていたJRは、31日午後2時以降、一部の普通列車と松山と宇和島の間で特急列車の運転を順次、再開しています。
 一方、松山と岡山、高松を結ぶ特急列車は、31日は終日運休が決まっていて、1日の始発から運転を再開する予定です。