国土交通省 気象防災アドバイザー 近藤豊さん
「台風は今現在、広く覆われたチベット高気圧と、太平洋高気圧の"はざま"にある。行く手を阻まれている状態。行く手を阻まれているから、予報円の南北の線が大きくなる。速度が予想できないから凄く広い予報円になる。
太平洋の高気圧が張り出しているんだけど、これがこのまま張り出しているのか、もっと弱くなるのか、その予想が非常につきにくいため東西の幅がそれによってまた広くなっている。この2つのことが要因だと思います」
では、山陰地方の過去の台風の特性から、進路によってはどのような被害が予想されるのでしょうか。
国土交通省 気象防災アドバイザー 近藤豊さん
「いま予報円にあるタイプ。このタイプが一番雨に対する警戒が必要。平年に比べて日本海の海水が4度も高い、30度を超えるような海水が日本海にあり、水蒸気の補給源になる。そうすると積乱雲の高さがどんどん高くなる。
アウターバンドという反時計回りで入ってくる雲いきであるとか、台風の特性による北東風というので、どんどん強化される。それがライン上になるということは、のべつ幕無しというか、ずっと続いてしまう現象になる。それの最たるものが皆さん記憶にある昨年の8月の鳥取市佐治で起こった515ミリの雨のメカニズムと同じです」