水を入れ替えながら作る『透明な氷』
人吉冷蔵 山賀隆司 代表「昨日つけた氷になります」

氷に使用する水は、川辺川の伏流水(※)。管に入れたその水を、外側からマイナス10℃の水で冷やしていきます。冷やすための外側の水は常に動いているため、凍ることがないということです。
※伏流水(ふくりゅうすい)…水が地面にしみ込みやすい場所では、川の水が地中に入って流れる。この地下を流れる水を伏流水という。
水を使って少しずつ凍っていきますが、その工程で手間をかけます。

山賀代表「エアーを入れてかき混ぜるんですよ、真ん中に不純物がたまっていきますので、それを抜き取ります。そしてまた新しい地下水を入れて凍らせます」
ただ水を凍らせるのではなく、不純物が多い水を抜き、新たな水を入れ透明な氷を作り上げます。

山賀代表「48時間(2日)かけて氷をつくる。無味無臭で溶けにくいのが特徴です」
1日で作ることもできますが、品質に違いがあるそう。
山賀代表「(1日でつくると)純度が変わってしまい溶けやすい氷になってしまう。できるだけいい氷を作りたいから」

こうして、かき氷にした時にシロップやフルーツの味を引き立てられる氷が完成します。
約130キロの氷を多い時で1日に100本ほど作る人吉冷蔵ですが、4年前、豪雨の被害を受けました。