逃げないーそう決めた
松浦さんは自身の心を守るために、これまでSNSやネットのコメント欄にはあまり目を向けないようにしてきた。しかし今回は意を決して目を通した。辛らつな言葉に、心が押しつぶされる。一方で想像していたよりも賛成や応援の声が多かったことに驚いた。社会の関心の高さも感じた。

松浦 慶太さん:
「大きな事象が自分たちのところで起こったんだと改めて思った。自分たちのことだけでなく、日本全体に関わること」
総務省の見解
「夫(未届)」の住民票が交付されて2か月後、総務省は大村市に対し、「実務上の支障をきたすおそれがある」との見解を伝えてきた。
松本総務大臣(2024年7月9日会見):
「各種の社会保障の面では法律上の夫婦と同じ取り扱いを受けている事実婚の方々について『夫(未届)』『妻(未届)』という続柄が用いられてきた」「事実婚の方々の続柄と、今の段階では受けていない方々の続柄を同一にいたしますと、住民票の写しの続柄のみで、例えば各種社会保障の窓口などで適用の可否を判断することができなくなる」
つまり、異性カップルと同性カップルは「社会保障」の面で同じ権利が認められていないのに、表記を同じにしたらその区別がつかなくなる、というのが総務省の見解だ。