
日本の性教育が遅れた要因の1つと言われているのが、学習指導要領にある「はどめ規定」です。
小学5年の理科で生命の誕生を学ぶ際、「人の受精に至る過程は取り扱わない」として、性交渉については教えられていません。
▽思春期保健相談士・和田なほさん
「性教育も性の健康を守る、性の安全を守る、自分たちの権利を知る、相談先を知るといった知識は平等に子どもたちみんなが持って、世の中に社会人として出ていかなければいけないというのを感じた」
文部科学省は去年4月、ようやく幼児期からの性教育を目的に「生命の安全教育」を始め、指導に向けての手引きなどを作成しましたが、子どもたちにどの程度教えるかは各学校の判断となっています。
こうしたなか、田場小学校では今年度から全学年で性教育を行っています。授業では、性暴力から子どもたちを守るために、自分の体を大切にして欲しいと呼びかけます。
▽思春期保健相談士・和田なほさん
「人がいっぱいいる中で、ちょっと見てみたいから見てみますと言って裸になって体を見たりしたらどう?周りの人びっくりするね。びっくりするしそれを見て嫌な気持ちになる人もいますね。もしかしたらそこに悪い人がいたときに、みんなは“性被害”といって、無理やり体を触られそうになったり嫌なことをされそうになったりするかもしれません」
▽うるま市立田場小学校・島袋淳校長
「始めてみないことには、批判がどういう批判なのかあるいは賛同してくれるのかも見えてこない。見えないまま過ごすよりは一刻も早く(性教育を)やりたいと。これは大事な第1歩にしたい」