「いる場所がない…」熱中症と隣り合わせの暮らし

油井さんはアウトリーチ活動の際に、日中の暑さをしのげる「クーリングシェルター」の紹介もしている。実際に図書館などを利用するホームレスもいるが、自身の身なりや周囲の目線を気にして遠慮する人も少なくない。

隅田川周辺に暮らすBさん(45)
「近くにはないけど少し離れたところに図書館がある。(図書館なら)冷房があるから。長時間はなかなか居られないけど、図書館に多少入れば涼しさはあるから、そういうところが多いと思います」

身の安全を守るために涼しい場所を求めるが、長居はできないという。

隅田川周辺に暮らすBさん(45)
「それはいろいろ理由があるんで…。悪いことをしていなくても、周りの人からの目線っていうのもありますから」

山友会の活動にボランティアとして参加している女性も、「公園などに暮らしているホームレスの人は、周りの人の迷惑にならないように配慮している人が多い」と語る。

当事者の遠慮もあり、一般の人も利用する「クーリングシェルター」が活用されにくいという課題もみえてきた。