“新オリンピック”をロシアが計画!?過去にも似た例が…

 さらに、今回、国としての参加を禁止されたロシアですが、自ら“新オリンピック”の開催を検討しているということです。そのロシア主催の競技大会は60か国以上が参加するだろうと言われていて、賞金が出るという話も。これをIOCが容認すると世界が分断されてしまう一方で、各国に参加させないよう働きかけても分断が進んでしまうということで、難しい判断を迫られそうです。

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 過去にも似たような話がありました。1962年、インドネシアがジャカルタで開催した『アジア大会』に台湾・イスラエルが呼ばれず、これについてIOCが“不当な差別”だとしてインドネシアに制裁を課しました。するとインドネシアは、新興国のスポーツ大会『ガネフォ』を1963年に開催。50か国ほどが参加し、翌年に控えていた東京オリンピックに暗い影を落としたのです。こうした前例もあり、IOCはピリピリしているようです。

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 では今後、オリンピックはどうなっていくのでしょうか。真田久教授によりますと、今増えている「団体戦」は“ナショナリズム”に結び付きやすいため、“平和の理念”を優先する場合、個人戦ばかりの方がよいということです。ただし、団体戦は盛り上がりやすため、商業的成功を考えると…ここにジレンマがあるようです。