最後まで目が離せない好ゲームの末…智弁和歌山が2年ぶり甲子園切符

 29日(月)、近畿の最後に行われた和歌山大会決勝は、最後の最後まで目が離せない好ゲームとなります。智弁和歌山が、2年生エース渡辺颯人投手の力投で近大新宮打線を抑え込むと、2005年の創部以来初めての決勝進出を果たした近大新宮は、智弁和歌山の各バッターが一巡するごとに投手を交替。5回まで強打の智弁和歌山を無得点に抑え込みます。しかし、3人目の小田島一晃投手が6回に1点を許すと、7回8回には、決勝までの快進撃を支えてきた4人目の西田悠朔投手が攻略されてさらに3失点。4対0とされて勝負は決したかに見えました。

 しかし、9回2アウトランナーなしから、近大新宮が猛反撃。3番・和嶋健人選手からの3連打で満塁とすると、6番・井上慎晟選手のショートゴロをショートが悪送球。2点を返してなおも3塁1塁と、長打が出れば同点の場面をつくります。ここで智弁和歌山は渡辺投手にかえて、その前のピンチの場面では伝令として監督の指示を伝えていた中西琉輝矢投手を急遽マウンドに送り込みます。いきなりの緊迫の場面、それでも中西投手は落ち着いていました。力強い速球でストライクを先行させると、最後はセンターフライに打ち取ってゲームセット。智弁和歌山が、驚異の粘りを見せた近大新宮を振り切り、2年ぶり27回目の夏の甲子園切符を手にしました。

 近畿各地区の決勝戦の結果は以下のとおり。強豪校が甲子園への出場権を獲得しています。

滋賀  滋賀学園  5-0 綾羽
京都  京都国際 14-3 京都外大西
奈良  智弁学園  5-4 奈良大付
和歌山 智弁和歌山 4-2 近大新宮
大阪  大阪桐蔭  3-1 東海大大阪仰星
兵庫  報徳学園  4-0 明石商