旧統一教会は、自民党をはじめとする中央政界だけでなく、地方の教育現場に浸透している実態が明らかになってきました。大阪府箕面市の小学校で、「CARP」と呼ばれる旧統一教会の関連団体が17年前から科学実験の講座を開催していました。窓口は大阪大学の学生でポップコーンやラムネづくりなど子どもが喜ぶような実験をしていたということです。元信者でもあるジャーナリスト多田文明氏は「CARPの学生は上の教えに絶対」「ママ友を勧誘する懸念もあって危険」と警鐘を鳴らします。中央政界や地方への旧統一教会の浸透ぶりについて河野太郎消費者担当大臣は「霊感商法一般を議論する」と発言、多田氏は「スピード感のある対応」と評価しています。

ーー岸田改造内閣では旧統一教会と大臣や副大臣など計29人に接点があったということです。多田さんはどのようにご覧になってますか?
「党として最初から調べなかったと、この辺が一番大きかったかなと思いますよね。党として調べないので本人たちも調べないですから、後から次々出てくるという結果になってると思いますね」

「教会の『恩』を売る巧みな手口」

ーー多田さんによりますと教会の「恩」を売る巧みな手口だと、岸田総理もここまで深く組み込まれているとは思っていなかったんじゃないかと?
「旧統一教会の手口は、全員を前面に出して近づくと、非常に得意としているところです。特に選挙では当選するかしないかと議員さんにとっては問題ですから、そこにアプローチしていく、いわゆる選挙ボランティアですね。一つだけ言えるのは選挙ボランティアがやっていることは、実は旧統一教会の人たちがすごく得意としているところなんですよ。実際に伝道と言って人を誘うとか、お金を集める、例えば電話をかけて誘う、街頭に行って人に声かける、ビラ配りもそうですが、得意中の得意なんですね。ですので力強くうつっていると思いますね」
ーー政治家の皆さんからすると選挙運動を一生懸命に手伝ってくれて感謝しているということでしょうか?
「そういうふうに恩を売っておけば何か祝電、何かあったときにいいよいいよという形になっていってしまうということですね」