塩漬けした骨付きの豚肉を、ツワブキや大根などと豪快に炊き合わせた郷土料理をはじめ、奄美では、豚を使った料理が食文化として根付いています。一方で、かつて奄美で盛んだった養豚は衰退し、生産農家の数は激減。こうした中、島で豚を育てる文化を守ろうと、奮闘している人がいます。

(元雅亮さん)「ちょうど今8頭が生まれて、まだ雄雌も確認していない」

奄美市の元雅亮さん(72)。60頭の豚を育てています。

もともとは大島紬の卸売業をしていた元さんですが、5年前に畜産農家に転身しました。そのわけは…

(元雅亮さん)「鶏飯とは違う豚の文化がもっといっぱいあった、豚の文化をなくしてはいけない、島で生まれ育つ豚を作らないといけない」

奄美の豚は、14世紀末に中国から沖縄を経て伝来したとされ、古くから島の貴重なタンパク源となっていました。